登山をしている限り、遭難とはいつでも隣り合わせだという自覚を持つべきです。残念ながら、遭難を「なくす」ことは不可能です。どんなにトレーニングをして、どんなに知識を仕入れても、遭難の可能性をゼロにすることはできません。

 しかし、遭難の可能性を「低く」する、つまり遭難防止に向けて努力することはできます。遭難防止に向けて活動するために山岳会があるのです。昨今の山岳会はその役割を放棄している割合が高いため、新規に入会する際はよく観察してみてください。

 もっとも山岳会には入会しない、単独でも山に行けるし、友人と行っていれば楽しいからそれでいい、と考える人も多いでしょう。

 しかし、「今まで大丈夫だった」から「次回も安全」とは限りません。「友人がいれば安心」とも限りません。遭難したら通報はしてくれるかもしれませんが、遭難を「防止」する役目は果たせないのです。

 当会では、本来の山岳会の役割である「山行管理」に力を入れています。「管理」というと堅苦しいようですが、上から管理するものではありません。たいていは、「天気が下り坂だから早めに下山してね」「暑いから熱中症に気をつけて水を多めに」とか「アクセスの道路が凍結していそうだからチェーンも用意しましょう」とか、「このルートで4日間の縦走だと3日めが辛そうだから注意してね」とか、簡単な声かけから始めています。

 こうした小さな声かけは日常でもとても大切です。なぜなら、人間の思考には「認知の歪み」であるバイアスが存在しており、誰もがその歪んだ認知から逃れることができないため、わずかな見落としから重大事故に発展してしまいがちだからです。バイアスは進化の過程で人間に備わっている機能なので、「私にはバイアスはない」と言える人はいないのです。バイアスの補正をするには、なんといっても科学的なアプローチと経験の蓄積が大切です。(バイアスや認知の歪みについては入会された方にはもっと詳しくお話する機会があります。)

 当会では山行計画をもとに日頃から気軽な声かけをしあって、少しずつ注意喚起をしていけば、重大事故につながるミスをしにくくなると考えています。

 付け加えるなら、反省も大切です。どんなミスをしてしまったのか、ミスと言わないまでも気掛かりだった点も集会で報告しあって、全員で次の山行に生かしていこうと考えています。あまりに煩雑になるので、ブログではカバーしきれない部分もあります。定例集会後の飲み会が楽しみ、という向きもあるかもしれませんが、当会の集会は計画、報告、情報交換、事故事例分析、技術講習など多彩で実質を伴うものです。

 単に計画を出すだけ、記録するだけ、報告の日記を書くだけ、自慢するだけ、というなら、ネットでもアプリでもできるかもしれません。しかし、山岳会はそれだけにとどまらない機能を持っています。アプリや単独行動、友人同士では決して得られないのが、認知の歪みの補正効果をもつ山岳会での山行管理と定例集会なのです。

 もちろん、山岳会では新しい山仲間ができるというメリットもありますし、山の情報交換、事故事例の分析なども聞くことができます。ネットでは出てこないような情報がたくさん得られるのが当会の定例集会です。いうまでもなく、集会後のお楽しみも・・・ご期待ください。

 

 

 

 

 はっきり言って(?)当会の飲みはご馳走満載です!!!  山菜の天ぷらで白ワイン&日本酒、特別な牛ステーキ肉と地産野菜で赤ワイン、など・・・乞御期待!