シーズンイン! でも、心配なこと

 待ちに待った城ヶ崎シーズンイン。

 勇んで出かけたシーサイドでは初日湿り気味ではあったものの、楽しく馴染みのルートを再登。

 二日目はシーサイドからファミリーへ転戦し、これも爽やかな一日を目一杯楽しんだ。

 しかし、心配なこともいくつか。

 ひとつはシーサイドの上部が、数年前の岩の崩落の影響で状態が不安定なこと。

 そして、ジムしか経験がなく、自然をまったく見ようとしないクライマーが激増したこと。

 懸垂下降すら出来ないのにシーサイドに来てみたり、枯れた大木が引っかかっているのにその下で無防備にクライミングしていたり・・・

 自然の岩場ではジムと違って誰かが「ここは危険です」などと言ってくれるわけでもないから、その都度自分で安全確認しなければならないが、そうした「目」もなければ、意識すらない人たちが大挙してやってきている。おそらく彼らにはファーストエイドの心得もないのだろう。インドアジムの延長で登れると考えているらしい。

 「あの木はいつ落ちるかわかりませんよ」といわれるとようやく気がつくらしいが、それでも危険を感じない人もいる。死んだり怪我するのは本人だから自己責任ということで終わりかもしれないが、一番困るのは残されたクライマーである。

 確かにインドアジムのおかげでクライマー人口は増え、クライミングの認知度は上がった。

 しかし、岩資源の少ない日本では、みんなが登っている岩場でも、地権者の同意が得られておらず、アクセスは綱渡りの状態のままのことがほとんどだ。「クライマーさん、いらっしゃい」と言ってくれる地元のなんと少ないことか。

 そんな状況なので、事故があると致命的なのだ。数少ない岩場が閉鎖され、一挙に立ち入り禁止、登攀禁止となってしまいかねない。

 ジム育ちのクライマーはある程度登れるかもしれないが、危険と隣り合わせだということを理解していないし、他のクライマーの迷惑になりかねないということも理解していない。

 その恐ろしさは自分が犠牲になるまで彼らにはわからないのかもしれない。