自粛明けから事故が多発している。
報道されない重大事故も多い。
その中には、「どの人が同じことになってもおかしくない」ポイントであるヒューマンエラーが含まれていることが多い。
そうしたヒューマンエラーを数多く頭の片隅に留めておき、自らの行動を確認する姿勢を忘れないようにしたい。
私たちはこうした残念な事例を各会に知らせては、注意喚起を行なっているものの、なかなか情報が行き渡らないことも多い。
道具の不具合、登山者自身のミス、不可抗力の偶発事など、事故の契機は様々で多岐に渡るが、もっとも多いのがヒューマンエラーである。
また計画段階で遭難予備軍という場合もある。
こうしたヒューマンエラー防止と計画チェックは各山岳会にできるもっとも重要かつ最後の砦である。
報告書に記載すべき「ヒヤリハット」とは、単なる反省ポイントや感情論を記したり、他者への攻撃として使用するものではなく、同じ過ちを繰り返さないためにチェックポイントの抽斗を増やすためのものでもある。記載する場合はこの点を念頭においていただきたい。
こうした積み重ねの意味が理解できない人も存在するようだが、そういう場合は「自分は体力があるから大丈夫」「私に限ってそんなミスはしない」「何度も行ったことがあるから」などの例外主義に陥りやすく、ヒューマンエラーを招きやすい。
当会では、集会にて、身近な例から事故防止につながるチェックポイントを会員にフィードバックしている。
