リーダー養成コース始動

 今季募集した新人はリーダーとして成長する意志を持っているため、最初からリーダー養成コースのカリキュラムに入ることとなった。もちろん山岳技術は一日や二日では身につかないので、長い時間がかかることを覚悟してもらっている。また当面はフォローとして山行計画に参加していただかなければならない。当会は「山岳会」であり、「同人組織」ではないので、後進の成長のための山行が多くを占めるため、つまみ食い的に興味のある計画だけに参加したいという方には合っていないという点をまず理解してもらう。

 「リーダーになる」という意志はこちらからいくら頼んでも教えても本人でないと持つことができないので、最初からこの意識があるかどうかはとても大切だ。今期の新人は、「自分がリーダーになるくらいでないと、本当の意味での安全は確保できないと思った」と言っていたが、初心者ながらこの意識を持てるというのは賞賛に値する。

 リーダー養成コースに入る条件は、まず毎週のように山に入っていること。

 他にやりたいことはなくて、とにかく毎週、そのほかの休みは全部登山に費やしたい、もちろん使えるお金は全部山のために注ぎ込んでもかまわない、というくらい登山にハマってしまっていることである。ただし、いくら山にハマっているからと言って安定した仕事をしていない場合には長く登山を続けることはできない。経済基盤を無視して山にのめりこみたいなら別の道を探ることになる。

 平日仕事を続けるにも週末の登山があるから頑張れる、平日にもクライミングジムに通って登攀力アップに努力もいとわない、ほとんど登山を中心に自由時間が組み立てられる、というくらいが望ましいし、心底好きなことなら実際そうなってしまうのではないだろうか。

 また、ロープを使った登山は一人ではできないけれど、会で計画がなければ一人でもテント泊縦走にはガンガン行けるし、週末に山以外に予定はないから単独でも歩きたいと考えるくらいでないと、アルパインに移行できない。これだけ情報が豊富に取れる時代なので、テント泊縦走までなら一人でできるようになるはず。

 一人ではできないアルパインクライミングも、こちらの用意する山行に毎週参加できれば1年で学んでもらえることも、月2回程度だと若者でも2年ではなく3年はかかってしまう。

 月1回だとほぼ絶望的なので、養成コースには入れないし、こちらもそういう対応はしない。参加可能な山行に時折参加しながら、それぞれモチベーションがあがって体力や技術などの条件がクリアできるまで努力してもらうこととなる。リーダー養成コース以外の会員には参加できる山行が限定されてくるので自主的な登山が求められる。もちろんアドバイスは惜しまない。自主的な登山計画と実践した山行報告による成長具合によって、随時養成コースに編入可能なので、ぜひそれを目指していただきたい。

 リーダー養成コースは危険度もあがるため、何人でも受け入れられるわけではないから、せいぜい3人くらいまでが限度である。

 当会はテーラーメイドで新人養成をするため、今回春季募集で養成コースに入った会員の希望を鑑みながら、お盆休みまでの計画を立てた。新入会員の希望もいくつかは計画に盛りこめているが、天候と今年の積雪状態、習得可能な技術レベルなどの関係で来年以降に先送りになる希望ルートもある。

 もっとも、養成コースとはいっても山岳活動は天候次第。

 天気に合わせた活動内容を選択し、その時にベストと思える活動を積み上げて、必要な技術及び理論を習得していただく。

 

 今回は土曜日が荒れて、その荒れた天気の大元である低気圧が北に去っていくと同時に強風と上空の寒気を残していったため、初心者講習のできる小川山は断念し、いきなりの湯川クラックとなった。

 クライミングはもちろんだが、クラックについてはまったくの初心者である新人にはかなりチャレンジングなクライミングとなったが、コークスクリュー、サイコキネシス、ともにトップアウトし、今後の成長がおおいに期待される。

 

 寒かったけど、いろいろな説明をしました。

 情報が多すぎて整理がつかないかもしれないけれど、復習の機会は何度もありますので、しっかり身につけてくださいね。

 

素質の良さを感じさせる動き。 

言われた通りの動きが素直にできるのは成長できる証のようなもの。