Q:  ズバリ会の特徴は?

A:  入会者には詳しく説明していますが、ちょっとだけ紹介すると・・・

 当会では安全を確保する際のアンカーにはトラッドクライミングの技術を取り入れるクライミングを志向しています。トラッドというとクラックと考える方も多いのですが、トラッドクライミングはもう少し広い領域を含んでいます。カムやナッツを使用し、Leave No Trace つまり登った後には痕跡を残さないタイプの登攀を目指しています。

 

Q:  選ぶルートに特徴があるのですか?

A:  入会した方には基本的なアルパイン技術を習得してもらっています。初心者の場合すべての技術を習得するまでに最低数年はかかります。そのうえで随時成長具合を見計り、いわゆるクラシックルート中心に計画を立てています。マルチピッチも有名ルートはたいていトレーニングの過程で登ることになります。リーダー部は成長途上の会員とコミュニケーションを密にして、各人の成長具合と力量に合わせたルート選択をしています。会員にも目標とするルート、そのルートで登りたい山があれば一番望ましいので、折にふれ、希望を聞くようにしています。また、リーダー部は毎年一度か二度の海外遠征を組んでおり、その目的のために普段の岩トレ、本チャン計画を立てていますので、それを会員の教育山行に振りかえるという考え方をしています。2021年夏COVID-19のため、このルーティーンが継続できないのですが、岩トレ中心に、登れるルート選択をしていきます。

 

Q:  必須個人装備にはどんなものがありますか?

A:     一般的なクライミング装備が必要になります。最低限、ハーネス、シューズ、ヘルメット、チョークバック、60mシングルロープ(マムートInfinity Dryないしは同等レベルの防水処理済ロープ)、マルチの際は8.5mm50mダブルロープ(マムートの防水処理済タイプあるいは同等レベル)PAS、環付カラビナ2枚以上、環なしカラビナ2枚以上、60cm細目スリング1本以上、120cm細目スリング120cm1本以上、フリー用クイックドロー5本以上ないしはアルパイン用クイックドロー5本以上などです。これら個人装備及び共同装備を全て背負えるザック(目安として60リットル以上)も必要になりますね。足りないものがあって、新規購入する場合は一度ご相談ください。アルパインに最適な用具をアドバイスします。破断事故が多いため登攀用具はネット販売の中古品の使用は禁止しています。また基本装備以上の器具の購入についてもアドバイスしていますので、慌てて購入する前に一度ご相談ください。

 

Q: どんな人に会員になってほしいですか? 

A:  まずは会費と基金を負担でき、道具や交通費など登山に費やす財政基盤があり、常識ある社会人として自立した登山者になりたい人です。クライミングの要素が入ってくると、ハイキングだけの登山とは異なり、そこそこお金がかかります。

 真面目にじっくり、クライミング技術を高めたい、基礎固めをしたいという方には最適だと思います。

 本当に山が好きで単独でもテント泊や縦走に行っている、でも、一人だとロープを使う登山は無理なので山岳会にたどりついた、という流れが理想なんですが・・・クライミングの要素が入る山行では、ハイキングのように一回完結で終わり、半年に2回くらい、というわけにいかないので、ある程度トレーニング参加ができない場合はアルパイン計画に参加できません。

 またアルパインリーダー養成コースの場合、GPS頼みではなく地図とコンパスで現在地確認し進路が確定できる、単独テント泊縦走登山は何度も経験があるなどのチェック項目があります。さらにアルパインクライミングの基本が身につくまで最低でも月2回2年間くらいはコンスタントにトレーニングに参加できるかどうか、面接の際に確認しています。

 当会ではむりやり会員数を増やして面倒をみない、「自分で勝手に成長してください」というスタンスはとっていません。じっくりトレーニングに向き合える方に入会していただき、しっかり自立したアルパインクライマーになっていただきたいと考えています。トレーニングには時間がかかりますし、お互いに命を預ける活動になりますので、安定した経済基盤の元、人間関係を長期にわたって構築できる大人、精神的に成熟している方に入っていただきたいと思います。また、必要な技術を確実に身につけてもらうためのトレーニングをがっつり行います。考えて理解して技術を身につける気持ちがない、つまり他力本願の方ですと、厳しいかもしれません。

 

Q: こんな人には神楽坂ACは向かない、というのはありますか?

A: 現在は少人数で年齢層も正直言って高めなので、いくら「バリバリやってます」とはいっても、203040代が大半で大勢でワイワイと楽しく騒いだり、大きなイベントをしたり、結婚相手を見つけたり(?)、という目的の方には合わないかもしれませんね。

 妙齢の女性も在籍していますので、下品な下ネタをいう(あるいはその基準がわからないような)方にはたとえ入会しても声がかからなくなります。また、巷の社会人グループにありがちなダブル不倫の隠れ蓑にしようという方にもご遠慮いただきたいですね。

 現在の会員の体格上の制限から、体重が70kgを超える方の場合、確保が困難になる可能性があります。

 山岳会は「ヨソの家」のようなものなので、会ごとに文化が異なります。家庭ごとに教育方針が異なるのと同じことです。他会から移籍される際、その点が理解できない方にも向いていません。

 また、ご自分の解釈に固執する方や比喩表現が理解できない方も指導が困難です。過去に「〇〇ガイドからこういう場合は80度と言われた、これは70度だからダメだ!」と主張される方に対し、指導に困ってしまったことがあります。70度か80度か、岩場でいちいち分度器で測りますかたぶん〇〇ガイドさんも測ってないと思います・・・

 それから、「以前別の会で真っ暗闇でエイトノットが結べなければいけないと言われたから、それ以来真っ暗闇でエイトを結ぶ練習をしているのだがこの会ではみんな真っ暗闇でエイトノットが作れるのか」と詰め寄って来た方もおられました(**;)。真っ暗闇でエイトノットを結ばなければいけない時点でそれは遭難ですから、当会では多分エイトノットよりビバークするか110番します・・・おそらく、他会のリーダーさんは「真っ暗闇でも結べるようになるくらい、結び方をたくさん練習してくださいね」という比喩で言われたのであり、本当に真っ暗闇で結べなければダメだというつもりではなかったのでは? (このあたり、苦笑した方はウェルカムです!) ちなみに当会ではノットは暗闇ではなく明るいところで目で見て確認してもらっています・・・また、ブーリンは現在当会では推奨していません。

 

Q: なぜ初心者の入会に年齢制限があるのですか? 私は体力があるので例外扱いしてもらいたいのですが。

A: アルパインクライミングはとても魅力的なのですが、かなり危険な活動です。危険を制御するためにさまざまな技術を覚えなければなりませんし、実地には臨機応変に基本を変更して対応しなければならない場面も多く出てきます。年齢が高い場合、アルパインのように危険を制御する技術に初めて接し、さらに習熟して経験を積むには、必要な時間の観点からも、一般的に言って指導が困難になります。アルパインには体力だけでなく、経験と技術、さらにはクリアな頭脳が必要です。地図が読めず地形空間が理解できなかったり、時系列が認識できない場合は認知症の可能性もありますから、山岳会でのアルパインは危険度が高くなります。十分な経験のある方には入会時の年齢制限はありません。

 

Q: クライミンググレードはどのくらい必要ですか? 

A: アルパインクライミングではそれほどの高難度を登れなくても登れるルートはかなりあります。ただし、34級と云われているルートはアメリカングレードでいうと5.5から5.8に届かないくらいですが、リードは「絶対に落ちてはいけない」グレードです。5.8を絶対に落ちずに登るには、5.8が登れるだけでは足りません。またルートや地域によってはグレーディングにバラツキが見られます。日本のクラシックルートを落ちずに登るには、最低でも5.10DまでならOSと言わなくてもRPできるくらいの力量が必要です。入会時にこうしたグレードが登れなくても、トレーニング山行に参加して登れるグレードを高める努力は必要です。もちろん登れるなら登れるほどいいのですが、安全を確保するには「登れる」から安全とは限らないのがアルパインクライミングです。

  

Q: 喫煙者なのですが、入会できますか?

A: 喫煙者の方の入会はご遠慮いただいております。

 

Q: ペットを連れて計画に参加できますか?

A: ペット同行の参加は基本的にご遠慮いただいております。岩場のみならず一般登山道でも犬種によっては登山や山道に向かないケースもあり、動物虐待になりかねないこともあります。もちろん救助犬など特殊なケースは除きます。

 

Q: 神楽坂近辺ではなく遠方に住んでいるのですが?

A: クライミングのための岩場は東京近郊にも点在していますが、週末は特に混雑するなど、良い条件とはいえません。そのため、当会のトレーニングでは、夏(4月半〜11月初旬)は小川山・瑞牆山周辺、冬(11月中旬〜4月上旬)は城ヶ崎(ごく稀に城山・湯河原)などに出かけます。沢登り、冬季登攀やアイスクライミング計画では他の地域にも足を伸ばすことがあります。北杜市に山荘を所有しているので、夏季はクライミングに専念できます。自家用車で移動できる方は問題ありません。車の乗り合わせは会員数の関係でいつでも可能というわけにはいかないかもしれませんが、現在は問題なく相乗りで出かけています。できれば都内ないしは神楽坂や飯田橋近辺にお住まいか勤務先がありますと、集会にも便利かと思います。ちなみに定期的に集会に出席できない場合は入会をお断りしています。もちろん急な仕事や急病の際の欠席にはペナルティーはありません。

 

Q: 他会とのかけもち(二重在籍・兼会)OKですか?

A: 労山加盟の会であれば、OKです。確認をお願いしますね。特に当会では一般ハイキングの計画が少ないので、足回りを鍛えるためにもハイキング中心の他会とのかけもちなら両立しやすいかもしれません。ただ、他会での活動であっても、すべての山行について計画書と報告書の提出をお願いしています。(報告書の意義については別途説明します。) バリエーションの計画でリーダーが他会の方の場合、またはガイドによる山行の場合、ルートに関してコンセンサスを得るために連絡させていただくことがありますので、その旨了解をとっておいてください。また、別途説明する労山の遭難対策基金は登山者に大変有利な制度ですので、基金のためだけに山岳会に所属するメリットがあると考える方もいるくらいです。

 

Q: なぜ労山加盟の会ならかけもち(二重在籍・兼会)できるのですか?

  労山内であればある程度技術のすり合わせができているので相互理解が早く、会を超えてもだいたいお互いの技量がわかっているので、リーダーの傾向もわかっているためです。

 労山加盟以外の場合、山岳会のかけもち(兼会)はご遠慮いただいています。

 当会は無料のガイド講習を提供しているわけではなく、当会で今後活動していくための基礎技術を講習という形で提供しています。当会でパートナーとなっていただくための技術講習ですので、他会の活動に合わせた指導、他会の活動についていけるようにするための指導はしていません。

 山岳技術は日本でも世界でも標準化されているとは言い難いため、リーダーが異なったり、会が異なったりすると、コミュニケーションに齟齬が生まれ、思わぬ事故になりかねません。アルパインクライミングを精力的に行なっている山岳会では一般的にかけ持ち所属は禁止されています。逆にかけ持ちを許可している会は山岳会というよりハイキングクラブなのかもしれません。また、山岳会ではなく実質的に同人組織になっており、すでに登れる基本ができている人たちが集まってくるため、教育にまで時間と人手をさけないという場合もあります。「教育」「技術伝達」というのは専門技術ですから、「教育方法」についてのノウハウがなければ技術を効率的に安全に教えることは難しいものです。日本語を話せるから日本語を話せない人に教えられるかというと、なかなかそうはいかないのと同じことです。

 そのため、現在所属している会で新人教育がないからかけ持ちで教えてほしいという方がたまにいらっしゃるのですが、それはスジが違います。まずは今所属している会に初心者の技術講習を要請すべきです。要請しても教えてくれない、もしくは教える力量のない会でも「楽しいから」という理由でずっと所属していたいのなら、ご自分の選択した「楽しさ」を優先すべきです。

 黙ってかけもちしていてもバレないだろうと考える方もおられるようですが、アルパインやクライミングの世界は意外と狭いので、二股交際が遅かれ早かれ露見するのと同じで、無断兼会はいずれわかります。

 指導する側の時間や労力が無尽蔵で、無料で提供してもらえるのだから利用だけしたいと考えるのは大きな間違いです。

 当会ばかりでなく、どの山岳会に入っても、アルパインクライミングの適性がない、と判断されるかもしれません。

 もし、ステップアップしたいならそれなりの覚悟が必要になります。

 登山はレベルが上がるほどに「どういう選択をするのか」という課題を頻繁に突きつけられる活動でもあります。

 当会にもある程度の覚悟を持って入会していただかないと技術の習得が困難になります。 

 

Q: わかりました、入会までの手順を教えてください。

A:  まず、メールしてみてください。メールでやり取りをしてから面接を設定しますので、顔を合わせてから入会手続きとなります。お話させていただき、上記のポイントについて確認が取れましたら直近の山行に参加してください。基金や他の保険に未加入だったり、準備が必要になるケースもありますので、早めに(最低でも1週間くらい前までに)メールで連絡して面接を受けてください。現在は「お試し」形式の山行は行っておらず、計画参加は入会手続き後となります。